『2040年の未来予測』を読んでみた

おすすめ本

こんにちは、インフラ系サラリーマンぽんしゃんです。

成毛眞『2040年の未来予測』の書評です。

著者の成毛さんは、元日本マイクロソフト社長。テクノロジーの進歩を踏まえつつ、興味深い将来予測を展開されています。

・テクノロジーの進歩

通信技術の進歩が未来を変えるとの由。私もそうですが、通信技術が世の中を変えてしまったという実感がある方、多いのではないでしょうか。私が会社に入ったとき、世の中にスマホはありませんでした。2020年から5Gが始まっています。そして、2030年には6Gが始まるということです。6Gは、通信速度が5Gの10~100倍の速さになるそうで、「早く」「大量の情報のやりとりができ」「同時接続数も多くなる」ということです。まさにあらゆるものがインターネットに接続されていくのでしょう。

そのとき、車の自動運転が実用化されるのではないでしょうか。無人タクシーが街中を流しているかもしれません。映像、音楽がサブスクリプションでサービス提供されているように、タクシーのサブスクリプションが始まっているかもしれませんね。月額1万円で流しのgoogleタクシーに乗り放題、みたいな。そのタクシーはテスラ社製の電気自動車なのかもしれません。

その時代、自家用車を購入する人はいるのでしょうか。好きな時に流しのタクシーに定額で乗れるのであれば、自動車を購入する人は減りそうですね。そうすると、駐車場ビジネスはどうなるのか。あるいは、タクシー移動がサブスク化したら、満員電車で通勤する人はいるのでしょうか…。

・未来の経済、社会

人口減少と高齢化が進行していくことは間違いないわけです。そんな中、テクノロジーの進歩により、医療過疎地においても遠隔診療・治療・手術が可能になっていくでしょう。買い物難民の高齢者はドローンによる配送サービスを利用することになると思います。

著者はマンションの価値は下がると予測しています。人口増が望めない以上、新築の物件は減り、戸建ての空き家は増えていくと予想されます。こういうと暗い話のようですが、買うにしても借りるにしてもコストが下がるのだと思うと、サラリーマンとしては案外いい話かなとも思います。サラリーマンが35年ローンを組むというのは、高度成長期特有の現象だったということになるのかもしれません。

・天災

日本はすでに貧しい国になっていて、今後も発展していく可能性は低いという、ただでさえ暗い展望を描いたうえで、しかも天災が日本を襲うと著者は言います。地球温暖化による豪雨災害の激甚化、誰もが水害の被害者になりえます。自治体のハザードマップは確実にチェックしましょう。

そして、地震。M9級の南海トラフ巨大地震は30年以内に70~80%、M7級の首都直下型地震は30年以内に70%の確率で起きると予測されています。

地震だけではありません。火山学的に富士山は100%噴火するそうです。仮に富士山が噴火した場合、都心部には灰が5cmほど積もります。面で5cm積もりますから、それを全て撤去するのにどのくらいの時間・労力がかかるのでしょう。ある程度灰を除去できるまで、輸送機関はすべてストップするでしょうし、灰が詰まって下水道も使用できなくなるかもしれません。降灰エリアはおよそ人が住める環境でなくなる可能性もあります。

読後、お先真っ暗感が強くなる本ですが、予測から目を背けても仕方ありません。考えさせられることが多い本ですのでご一読をお勧めします。

2040年の未来予測 [ 成毛 眞 ]価格:1,870円
(2021/2/14 17:56時点)
感想(2件)

コメント

タイトルとURLをコピーしました